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zoom RSS ホモ・ゲシュタルト

<<   作成日時 : 2015/11/08 18:17   >>

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平沢進 vol.5 (5)

  グボグボグボグボボボ・・・・

潜水服から漏れるような泡音から始まる「ホモ・ゲシュタルト」は、衒学的な言葉が乱舞する『big body』の中ではタイトル以外は平易な単語で綴られた歌ですが、平沢進の歌詞の魅力が凝縮されているという点は、個人的には代表作に挙げていいくらい深みのある曲だと思っています。

そのタイトルは、平沢さんが「一番好きなSF小説かもしれない」と語るシオドア・スタージョンの『人間以上』からの引用で、主人公達が自らを称する“集合人(ホモ・ゲシュタルト)”の概念がアルバム全体のテーマらしいです。

テレポートや念動力、テレパシーと言った超能力を持つ白痴の青年や発達障害の子供達は、共棲することで各々を補い合い生き延びていく。面白い小説ではありますが、彼らミュータントが巨悪と戦うような爽快なお話ではありません。中高生の読者など相手にしない描写で綴られています。

黒人や孤児といった世の中から疎ましがられる者達が、連携・連帯によって想像を超えた英知や発明を得るという設定に平沢さんは共感したのでしょうか。はからずもバンド(band:集合体)は、各楽器奏者が個人では成し得ない“奇跡”を生み出しますし、ミュージシャンそのものが世間的には異端者ですから。

“深みのある曲”と書きましたが“深読みが出来る曲”と言い換えても構わないでしょう。
<GIGAに及ぶほどの光>=ビッグバン(「光あれ」?)という宇宙創生から始まる壮大なスケールにおののき、<下降のG>は重力か、はたまた神の降臨か。<孤立のピーク>は、波動関数による量子の広がりと収束に違いない。神は遍在するのだ!(観測されるまで)

ああ、楽しい。

さて、この曲で最も腑に落ちないフレーズは<GIGAほどWIDE>の対で歌われる<NANOまでDEEP>です。

  ♪DEEEEEEEEE(・・・んーーーー、なんで??)EEEEEEP

  “ワイド”の反対語は“ディープ”ではなかろう。

いや、DEEPのほうが主題なのでは? そう、この歌は、そもそも“深い”のです。

「ホモ・ゲシュタルト」は、世界中の人達がインターネットで繋がることで、改訂ホモ・サピエンスとでもいうべき高みに至る期待感を歌っているように聞こえます。しかし、鏡映しのように別のメッセージを語りかけているのです。
物質的なテクノロジーの光でも覆いきれない普遍的な孤独(ミュータント達が抱いていたような孤立感)を抱えた我々も意識の深いところでは繋がっているよ、表層ではバラバラであっても個人的無意識のさらに深く沈みこんだ集合無意識の領域で私達は一つになり得るのだ、と。

big body は big spirit の陰陽反転したものなのですね。

                このへんがピーク
                          ↓
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